ダウ +230(24264) ナス +100(7042) SOX +16(1319) 米国10年債利回り 2.79
500ドル超の安値からスタートしたダウは下げ渋った。序盤は下落率で直近の傾向どおりダウを上回っていたナスが中盤にかけていち早くプラ転すると、24000あたりの攻防をやりながら、荒い値動きの中、上値を追った。
・_・; 誰が、どういった思惑で買っているのか・・・
最期の買い手なのか、再び大きなドラマを目指している大口の投資主体がまだ数多く存在するのか。
700ドル値幅を超える大陽線をつけて、米中貿易摩擦懸念の材料は一晩で完全に払拭されるように指数に織り込まれた。
為替も再度リスクオフ。106円台後半。今日こそNKは21500を超えて・・・
寄り天なのか、しっかり持ち合いなのか、上値追いなのか。現在200円程度の高値水準。
ダウが先物の水準どおり、500ドル安くらいで帰ってきていれば、米中貿易摩擦懸念で・・・と解説されただろう。一方で、リアルのように、下げ渋ったばかりか大幅続伸になれば、懸念緩和と解説される。参加者はこのテーマが現在の市場のメインテーマであり、今後の世界経済を左右する注目材料なのだと思い込むようになっている。しかし、現実に値動きの中で日々株価が織り込んでいるものがなんであるか、を考えれば、当然、この問題だけの話ではない。もっと大局的に、大サイクルで、チャートを中心に考えたとき、このあたりの値動きが(基本的にいつもそうではあるが)油断のならないものであり、この史上最大のハイボラティリティを看過していることがいかに危険であるか、ということに行き着かざるを得ない。
案の定、猛然と日本株の上値が買い上げられることはなく、21500あたりの抵抗帯で重くなっている。外国人が昨晩の本国の大陽線に強気を得て、海外展開を再開するというには、まだ時期尚早なのだ。新興も小じっかり程度。個人や年金を中心とした国内勢の物色は旺盛ながら、やはり彼らは上値を買い上がるような買い方はしないし、そこまでウカレポンチになるバブリーな雰囲気、過熱感が現在の市場にはない。どちらかというと、2007年後半から2008年にかけての相場環境のように高値圏での閑散状態が継続している。米国株の趨勢を眺めつつ、決定的な何かを待っている、というのがやはり個人的にはもっともしっくりくる相場観になる。
下降トレンドの流れがやや変わりつつある為替・ドル円の値動きに注意しておきたい。前回相場がそうであったように、結局為替が日本株の運命を左右することになる可能性が高いように思う。ひとまず、乖離した移動平均に寄り添うべく円安方向にいくのか、直近の値動きはダマシというかアヤであって、下降トレンドを継続して、100円割れへと進むのか。また、このあたりでもみ合うのか。
上、下、横、トレンドはいずれかに収斂する。発生したトレンドは尊重すべきであろう。
ダウは下値支持を強く確認しているような展開であるが、位置的にはまだ危ういところ。
SOXやナスは直近調整したかのようだが、空前の高値圏で上昇トレンドを継続したままであり、ここからさらに上に大きく動いても、下に大きく触れてきてもまるで不思議はない。
相場の行方は相場にきくしかない。日々、値動きを見つめるだけだ。